最近のTVCMなどで見かける『ビズリーチ(BizReach)』とは一体どんな転職サイトなのか、他の転職エージェントなどとどういった点で異なるのかを分かりやすく解説します。
◆転職サイトのビズリーチ(BizReach)の特徴
最大の特徴は『転職サイトとして初めて有料会員制を導入』したことです。
通常の転職サイトの場合は無料であることで求職、求人する人を多く獲得できるメリットがありますが、両者ともに応募のハードルが下がるためどうしても『質より量』という形になりやすく、求職側にしてみれば賃金や仕事環境の質が、求人側にしてみれば応募してくる求職者のスキルなどが低くなりがちです。
ビズリーチも同様に、あえて『有料』にすることで求職側と求人側の質を上げようという意図があったことは想像に難くありません。
それにより『年収750万円を目安とした高収入の人が求職(あるいは年収750万円程度を支払える会社が求人)するための質の高い転職エージェント』となっています。
現在ビズリーチは2600以上(※2018年7月現在)のヘッドハンターや人事担当者が登録しており、求職者側が高い専門スキルを持ち即戦力になりそうな人なら直接指名されるパターンが一般的です。
上場企業の役員クラスや創業社長の後継者など、通常の転職サイトではありえないような役職が用意されていることも多く、それこそ同業他社の有力な人材をヘッドハントを目的としている場合も少なくありません。
◆ビズリーチ(BizReach)を使うのに適している人
基本的には高いキャリアを持つ人が使う転職サイトなので、かなりハードルは高めに設定されています。
・中長期的に転職を考えている
・現在の年収が750万円以上
・管理職の経験者又は 専門性の高い技術を身につけている
そのため上記三要件の内、最低でも二つは該当する人でないとビズリーチを利用することが難しいかもしれません。
ですがどうしても上記の要件に該当しないと利用できないという訳でもありません。
ビズリーチは750万円の年収という制限を掛けているわけではなく、年収500万円前後の人が800万、1000万の年収を求めて転職を考えるための場としても利用してもらって構わないと回答しています。
また需要の多い市場であれば採用条件が低くなることも多く、『専門性の高いスキル』には一歩届かなくても高い年収で貯えた余剰資金を元に、時間を掛けて新たな会社でのスキル獲得や資格の取得などができるため会社側にとっても転職者側にとっても、中長期的に契約するメリットが生まれてくるわけです。
◆ビズリーチ(BizReach)の無料会員と有料会員の違い
出典:http://tensyoku-plus.jp/content/bizreach-tokuchou/
基本有料制の転職サイトとなっているビズリーチですが、無料で利用することも可能です。
無料会員
・プラチナスカウトメールなら返信・応募可能
・求人情報閲覧(応募は不可)
・ヘッドハンター情報閲覧(応募は不可)
有料会員
・全てのスカウトに返信・応募
・全ての求人案件の閲覧および応募
無料会員と有料会員の違いは以上のようになっています。
ですのでまずは無料会員で登録し、求人者向けプロフィールを登録、案件を見たりスカウト待ちをしてみて自分の持っているスキルがどの程度の需要があるのかをチェックしましょう。
求めている案件を見つけた場合や、無料会員ではほんの少し手が届かなかった場合、スカウトメールで好条件の案件が来た場合に改めて有料会員に登録するといった使い方をするのも良いでしょう。
なお有料会員は登録時の収入や条件で料金が自動的に決定される仕組みで以下の料金になっています。
・タレント会員
2,980円(税抜)/30日間
・ハイクラス会員
4,980円(税抜)/30日間
クラスによる受けられるサービスに違いはありませんが、主に収入の多さによって決定されます。
これに関して不公平だと感じる人がいるかもしれませんが、年収500万円の人が税金を10万円納めるのと、年収1000万円の人が税金を20万円納める場合、割合に直すとどちらも2%となります。
これをどちらも納める金額を10万円にした場合、1000万円の人が支払う税金は収入に対して1%となり収入に対する負担割合の点で不公平が生じてしまいます。
『公平というのは全ての項目を同じ』にすることではなく『得ている物に対して同じ割合にする』ことの方がより重要になってくるのは、今さら筆者が述べることでもないでしょう。
◆ビズリーチ(BizReach)を利用する際に押さえておきたいポイント
求職側の詳細な情報が見えていた方が求人担当者にとってはそれを元に求めている人材かどうかを判断しやすくなるので、スカウトメールなどを送りやすくなります。
ですので職務経歴書には自分の持っているスキルや、現在あるいは元の会社で就いていた役職など、判断材料となる情報は余さず記入しましょう。
そして高い条件を求めるのであれば気長に待つことも大切です。急募の案件は突然現れることも多く、ハードルこそ高くなるもののその分報酬が高くなる可能性もあるからです。
逆に『絶対にやってはいけない』こととして以下の項目が挙げられます。
・経歴やスキルに嘘をつく
虚偽の内容で職務経歴書を書いたとしても、目的の会社人事担当者が有能でかつ人脈が広い人間であれば以前の職場や同業他社に連絡し、応募してきた人間が職務経歴書通りの人間かどうかを確認することもあり得ます。
この時点で嘘が発覚してしまえば、採用される確率が下がるどころか虚偽報告を行う人材としてブラックリストに載り、それ以外の案件に応募しても採用されないといった事態も招きかねません。
・複数の転職サイトから同じ案件に(同時に)応募しない
企業の場合は閲覧数を上げるために複数の転職サイトに条件を挙げることは(虚偽さえなければ)問題になりませんが、転職者側がそれをやってしまうと求人側には『数打てば当たる』という風に映るためあまり良い印象を与えません。
ですのでサイト別に合否確率が異なるかダメ元で試してみたいという場合は『同時期に応募はせず片方の締め切りが終わってから時期をずらして別のサイトから応募する』という方法をとるようにしましょう。
・推薦文を任せっきりにする
転職サイトによってはあなたの経歴から各コンサルタントが簡単な推薦文を書いてくれる場合もありますが、全ての人間が適切な推薦文を書いてくれるとは限りません。
ですので推薦文を任せっきりにはせず「書いていただいた推薦文と面接時の紹介をするときに相違があると困るので、事前に確認するために推薦文をお送りいただけますでしょうか?」と一声掛けると良いでしょう。
あまりに酷いようであれば『書き直し』あるいは『コンサルタントの変更』をお願いすることは決して失礼なことではありません。
クレームも理由が真っ当なものであればそれは『正規の要求』であり、何より自身の人生がかかる場面で躊躇してしまうことこそ最大の損失になりかねません。
企業側に悪い印象を与えてしまうような要因は、自分自身の言動も含め、事前にできる限り排除しておく必要があるでしょう。
上記の要点をしっかりと押さえておけば、応募に対する採用率、企業側からのスカウト率もぐっと上がってくるでしょう。
◆ビズリーチ(BizReach)への登録を始めよう
ビズリーチ公式
https://www.bizreach.jp/
上記サイトの『転職をお考えなら』のボタンをおすと、新規会員登録画面に移動します。
画面の指示に従い自分の情報を入力する際は、上記アドバイスを元に虚偽の無いよう、各種スキルや職歴、関わったプロジェクトなどを分かりやすく詳細に記入することでスカウト率が上がります。
自由記述欄は重要なファクト(事実)をメインに記入し、音読したり何度か読み返しをおこない誤字脱字の無いよう確認を忘れず、人事担当者が理解しやすいような文章を心がけましょう。
『ネットの向こうにいるのも一人の人間であることを忘れずに対応する』ことがあらゆる交渉の成功に繋がっていくのです。
この記事を参考にあなたの転職が上手くいったのなら、それは筆者にとっても幸いです。
ライター名:関根幸一
自宅でライターとして新規記事を中心に行っています。転職サイト、仕事系の記事を中心にコンテンツ重視を心がけています。役に立つ記事を発信。